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渡辺棋王が防衛に王手、永瀬七段は気迫の大量バナナも実らず

第43期棋王戦五番勝負第3局は、渡辺明棋王が103手までで永瀬拓矢七段に勝利し、2勝1敗としました。第4局は20日に行われます。角換わりから後手の永瀬七段が棒銀の積極策を取りますが、渡辺棋王が的確な反撃でリードを奪います。中盤以降も盤石な差し回しで付け入るスキを与えず、そのまま押し切る形となりました。


出典:Abema TV

永瀬七段の棒銀に対し、渡辺棋王は足早に右桂を繰り出して反撃します。ここから▲5六歩と突いたのが巧みな構想で、△6二金、▲5五歩、△6四歩、▲5四歩、△同歩、▲5三歩が、単純ながら後手玉を直撃する厳しい攻めとなりました。△4二玉は▲1五角、△6三玉は▲8六歩、△同銀、▲同銀、△同飛に▲4一角がそれぞれ激痛で支えきれません。

本譜はやむなく△同銀と取りましたが、銀桂交換を果たして先手が優位を築きます。先手からいつでも▲8六歩と銀交換を迫る手があり、永瀬七段としては棒銀が逆に負担になってしまうつらい展開となりました。

▲7九玉と早逃げされた手を見て永瀬七段の投了となりました。先手玉は安泰で後手玉は受けようがなく、第1局では不利な局面化から驚異的な粘りを見せた永瀬七段をもってしても、最後は心を折られるような差をつけられてしまいました。直後のインタビューでも永瀬七段は言葉数が少なく、不本意な将棋を悔いている様子でした。

気迫の大量バナナも実らず

ちなみに、永瀬七段はこの日の午前のおやつ、昼食、午後のおやつと、毎回3本ずつバナナを注文しています。第1、2局でもバナナを大量摂取しており、ネット中継は一時各地のバナナを紹介する謎の番組と化しました。

出典:Abema TV

残念ながら本局では実を結びませんでしたが、第1局で3本、第2局で6本、第3局で9本完食ということは、正念場となる第4局ではついに大台の二桁となる12本を記録するのでしょうか?

永瀬七段は試練の過密日程

永瀬七段は明後日には早くもC級1組順位戦最終局を迎えます。ここまで8勝1敗で自力昇級の権利を持っているものの、敗れると昇級が非常に厳しくなる情勢です。カド番に追い込まれた棋王戦に加え、永瀬七段にとっては日程的にも試練が続きますが、8割近い今期の高勝率を形ある結果に結びつけるためにも、何とか踏ん張りたいところです。

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