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今期全勝の藤井七段、6月は因縁の注目対局が目白押し

棋王戦予選決勝で中村亮介六段に勝ち、本戦出場を決めた藤井聡太七段。今年度はここまで6戦全勝、年明け以降は22勝2敗と驚異的な勝率を挙げていますが、6月以降は各棋戦で更なる強敵との対局が待ち構えています。


藤井七段の今後の注目対局をまとめました。

王座戦

最大の注目点はタイトル挑戦まで3連勝と迫っている王座戦です。強豪揃いの決勝トーナメントにおいて、1回戦で屋敷伸之九段に快勝した藤井七段は、準々決勝で深浦康市九段と対戦します。

藤井七段は昨年12月の深浦九段との対戦(叡王戦)では大逆転負けを喫し、他の公式戦では見せたことがないほどガックリうなだれていました。中終盤の粘り強さでは棋界屈指の深浦九段に対し、雪辱を果たすことが出来るでしょうか。

第66期王座戦決勝トーナメント1回戦、羽生善治竜王vs深浦康市九段の対局は、114手で深浦九段が勝利しました。深浦九段は準々決勝で藤井聡太七段と対戦します。トップ棋士同士の白熱のねじり合いを検証します。 出典:Abema TV角の処置後手の深浦九段が得意の雁木模様...
深浦九段が羽生竜王に勝利:「羽生さんに勝った責任」と共に藤井七段と再戦 - 将棋を100倍楽しむ!

竜王戦

藤井七段は6月5日に決勝トーナメント進出を懸けて5組決勝で石田直裕五段と対戦しますが、5組以外の本戦出場者は全て決まっています。

注目すべきは5組優勝者の1回戦の相手となる都成竜馬五段と、2回戦で対戦する増田康弘六段です。この二人は昨年度の順位戦で藤井七段と共にC級1組への昇級を果たし、他棋戦でも高勝率を挙げている若手実力者ですが、いずれも藤井七段との対戦では苦渋を味わっています。増田六段にとって藤井七段は「初めて年下に平手で負けた」相手で、昨年度の竜王戦では29連勝目を献上してしまいましたし、都成五段は32勝11敗という好成績を残しましたが、11敗のうち3敗は対藤井戦でした(0勝3敗)。

さらに、都成五段は若手棋士に対して「君たち、悔しくないのか」と言い放った谷川浩司九段の愛弟子でもあり、藤井七段の快進撃を止めたいという想いは人一倍強いでしょう。増田六段は恐らくこのような檄をそれほど気にされないタイプだと思われますが、それでも竜王戦の大舞台で気合が入らないはずはありません。藤井七段が決勝トーナメント進出を果たすと、雪辱を期す若手強豪が待ち受けています。

棋王戦

棋王戦本戦では菅井竜也王位との対戦が決まっています。

「藤井キラー一門」としてすっかり有名になった井上一門の一人でもある菅井王位は、ある会でのスピーチで「藤井君より自分が強いということを皆さんに知ってもらいたい」と語るなど、藤井七段への対抗心を堂々と公言している珍しい棋士でもあります。

昨年 8月の菅井王位との対戦は、藤井七段がこれまでの公式戦で喫した12敗の中では最も一方的な敗戦でした。藤井七段がここ一年で更なる進化を遂げたことは間違いありませんが、菅井王位も並々ならぬ闘志を燃やして迎え撃つことは必至で、激戦が予想されます。

驚異的な快進撃を続ける藤井七段ですが、6月以降は更なる強敵との対戦が待ち受けています。それらをも乗り越えてタイトル挑戦へと突き進むのか、それとも思わぬ落とし穴が待っているのか、今後の対局からも目が離せません。

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