羽生竜王への挑戦権を争う決勝トーナメントもいよいよ大詰め。深浦九段と広瀬八段は共にタイトル獲得経験を持つA級棋士ですが、タイトル戦の舞台からは意外にも広瀬八段が2015年以降、深浦九段はその広瀬八段に王位を奪われた2010年以降遠ざかっており、久々に訪れたチャンスに否が応でも気合が入るところでしょう。特に今年の竜王戦は羽生竜王にとっては通算100期目のタイトルか、実に28年ぶり(!)の無冠転落が懸かった大勝負になることもあり、挑戦権争いの行方にも大きな注目が集まります。
過去の対戦成績は広瀬八段の10勝4敗です。
2次予選という舞台で早くも実現した超重量級対決。今年度の羽生竜王はここまで9勝11敗と、タイトル戦などでトップ棋士との対戦ばかりが続いているとはいえ不本意な成績が続いており、本局で難敵を撃破して10月以降の竜王戦へ向けて調子を上げていきたいところです。一方の佐藤九段は、近年は会長職の激務もありやや勝率を落としていましたが、今年度は往年の剛腕ぶりを若手に見せつけるような勝ち方も目立ち、8勝5敗と好調を維持されています。羽生竜王との過去の対戦では相性の悪さが目立っていますが、直近ではA級順位戦で意地を示しており、約10年ぶりとなる対羽生戦での連勝を飾れるでしょうか。
過去の対戦成績は羽生竜王の105勝54敗です。