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AbemaTVトーナメント、ベスト4が出揃う:初代王者は誰の手に?

Abema TVで毎週日曜日に放送されている超早指し棋戦、「Abema TVトーナメントInspired by羽生善治」。持ち時間5分+1手ごとに5秒加算というフィッシャールールで行われる本棋戦も、昨日の放送でついにベスト4が出そろいました。


ベスト8に名を連ねたのはタイトルホルダーから若手実力者まで、誰が優勝しても全く不思議ではない面々ばかり。その中から、まずは藤井聡太七段が増田康弘六段を2連勝で下し、ベスト4へ一番乗りを決めました。藤井七段はこれで予選から破竹の6連勝を飾っており、内容的にも快勝譜が目立っています。地力の高さはもちろん、反射神経に優れる若手有利のフィッシャールールも完全に味方に付けている形で、現時点では優勝候補筆頭でしょう。ただし、この収録の1週間後に行われた竜王戦では雪辱を果たして意地を示した増田六段も見事でした。

決勝トーナメント2週目には、高見泰地叡王が久保利明王将を2連勝で下しました。2局とも終盤まで激戦が続きましたが、最終盤で高見叡王が持ち前の終盤力を発揮して逃げ切りました。フィッシャールールでの対局を予選で9局も指した高見叡王と、本戦からのシード出場となった久保王将の経験値の差も物を言ったかも知れません。

先週の放送では、佐々木勇気六段が橋本崇載八段を2勝1敗で下しました。第1局こそ佐々木六段の快勝でしたが、第2、3局は両者共に死力を振り絞った熱戦となり、それだけに佐々木六段の底力が際立ちました。対局前のインタビューでは、「羽生先生を焦らせることが若手の使命」と語っていただけに、準決勝ではより一層気合が入ると思われます。

そして準決勝最後の一枠を勝ち取ったのは、本棋戦の発案者でもある羽生善治竜王でした。佐々木大地四段との対戦は2局とも際どい勝負となりましたが、最終盤でも若手に全く引けを取らない(と形容すること自体が失礼でしょうが)瞬発力を見せつけた羽生竜王が混戦を制し、終わってみれば2連勝で貫禄を見せつけた形となりました。タイトル戦では1手に5秒以上かける非常に優雅な手つきが特徴的な羽生竜王が自ら対局時計を押す姿はかなり新鮮でしたが、どのようなルールでも変わらぬ抜群の安定感は圧巻でした。

将棋界のレジェンド羽生竜王に、今乗りに乗っている若手精鋭が挑む形となったAbema TVトーナメント。準決勝以降の激戦を勝ち抜き、初代王者に輝くのは誰でしょうか?

現在挑戦中の名人戦に加え、6月には棋聖戦、10月には竜王戦の防衛戦を控える羽生善治竜王。それ以外にも王位戦では挑戦者決定戦まで勝ち進んでおり、王座戦も1期での復位まで後4連勝と、各棋戦で多忙を極めておられますが、そんな中でなんと自身も参加される新棋戦の...
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