第76期名人戦七番勝負第3局、佐藤天彦名人vs羽生善治竜王の対局が、奈良県奈良市にて今日から行われています。
羽生竜王が第1局を大熱戦の末に制し、佐藤名人が第2局で快勝して1勝1敗となった名人戦。昨年度の両者の調子の差から、第1局が終わった時点ではワンサイドな展開も懸念されましたが、第2局の内容とその後の他棋戦での羽生竜王の敗戦(王位戦、対木村九段戦)を考慮すると、第3局でプレッシャーを感じるのはむしろ先手番の羽生竜王の方になったかも知れません。佐藤名人としては本局を制することが出来れば第4局は先手番でかつ地元福岡での対局、さらには2年前の名人戦と同じ星取りにもなるため、一気に優位に立てます。
第76期名人戦七番勝負第2局は、佐藤天彦名人が羽生善治竜王を103手で下し、対戦成績を1勝1敗の五分に戻しました。現代将棋の積極性佐藤名人の先手で角換わりへ進み、早繰り銀を採用した羽生竜王が1日目から積極的に仕掛けました。先手の▲6六歩は△6四銀を牽制してい... 佐藤名人が快勝、「貴族」の勝ち方を見せつけた名人戦第2局を徹底検証 - 将棋を100倍楽しむ! |
佐藤名人は後手番だった第1局では得意の横歩取りを採用しており、敗れはしたものの最終盤まで形勢不明の大熱戦となりました。序盤早々から大決戦となった手順に羽生竜王がもう一度踏み込むかどうかも分からないため、終局後に佐藤名人が第1局の変化手順の中でよほど自信が持てない変化を発見していない限りは、本局も横歩取りになる気がします。
第76期名人戦第1局は、羽生善治竜王が97手で佐藤天彦名人に勝利しました。また、羽生竜王は本局の勝利により大山康晴15世名人に次いで史上二人目となる通算1400勝も達成しました。 出典:Abema TV序盤から大乱戦振り駒の結果羽生竜王の先手となり、後手の佐藤名人が... 羽生竜王が先勝:名人戦第1局の大激戦を徹底検証 - 将棋を100倍楽しむ! |
ファッションへのこだわりも将棋界では名人級の佐藤名人の、アザラシの柄が入った和服にも注目です。昨年の電王戦第1局と名人戦第5局で着ておられたもので、電王戦ではPonanzaに敗れたものの、名人戦では稲葉陽八段に快勝して防衛に大きく前進した縁起のいい服です。もしかすると本局を七番勝負の勝負所だと踏んでの早めの投入なのかも知れません(^-^;。
過去の対戦成績は佐藤名人の9勝7敗です。