2018/10/16
将棋会館での対局では、殆どの棋士が昼食・夕食休憩に出前を頼みます。毎日安定して数十食の注文が発生する将棋会館は、周辺の飲食店にとっても重要な得意先であり、棋士に提示されるメニュー表に名を連ねる店は長年地域に根付いているような人気店ばかりです。
東京将棋会館からの棋士の注文が多い飲食店や、それぞれの人気メニューなどをご紹介します。
みろく庵
藤井聡太六段の30連勝目が掛かっていた昨年の対局で、藤井四段は「冷やし中華大盛」、佐々木勇気五段は「肉豆腐定食(餅入り)」を揃ってみろく庵から注文しています。他にも豚キムチうどん、味噌煮込みうどん、各種定食など豊富なメニューを揃えた居酒屋です。
特に有名な注文は、丸山忠久九段の定番である「唐揚げ定食に唐揚げ3個追加」(通称丸山定跡)や、75歳当時の加藤一二三九段による「カキフライ定食+チキンカツ定食」のダブル注文です。
ほそ島や
昔ながらのそば屋でありながら、ラーメンやカレーも人気の店。こちらでは丸山九段がとあるタイトル戦の挑戦者決定戦の夕食で、冷やし中華のチャーシュー3枚増しを2杯(!)頼んだことが伝説となっています。
紫金飯店
創業50年を誇る中華料理店では、チャーハンや麺類に加え、カレーも人気メニュー。どのメニューもボリュームがかなり多く、昼に注文するにはそれなりの覚悟が必要となりそうです。
ふじもと
加藤九段が40年以上欠かさず食べ続けた看板メニューのうな重に加え、隣接する系列店からとんかつも注文できる老舗店。当時の加藤九段は関西将棋会館のメニュー表にはうなぎがないと思い込んでいたため、大阪での対局では鍋焼きうどんとおにぎり6個(!)が定番でしたが、引退直前に大阪でもうなぎが頼めたことを知らされたそうです。
千寿司
千寿司も根強い人気を誇り、対局以外で食べに行く棋士も多いようです。欠点らしい欠点は、対局相手が先に寿司を注文してしまった場合、並から特上まであるメニューの中でどれが最善手か、頭を悩まされてしまうことでしょうか。
将棋めしという事で千寿司頂いております。午後も宜しくお願い致します♪ pic.twitter.com/RCShQ5EVPW
— 山口恵梨子 (@erikoko1012) February 16, 2017