2018/10/16
佐藤天彦名人に羽生善治竜王が挑戦する、第76期名人戦七番勝負第1局が、「ホテル椿山荘東京」で本日開幕します。
佐藤名人が名人戦3連覇を、羽生善治竜王が通算100期目のタイトルを懸けて争う今期の名人戦。佐藤名人が防衛してタイトル保持者が乱立する戦国時代が続くのか、羽生竜王が3冠に返り咲いて再び第一人者の地位を盤石にするのか、今後の将棋界の勢力図を大きく左右するシリーズとなりそうです。
午前8時45分、佐藤名人が先に入室しました。黒い羽織の下の細かい柄が織り込まれた薄紫の和服が、いかにもファッションに敏感な佐藤名人らしいお洒落な出で立ちです。タイトル保持者が先に入室することは珍しいですが、表情を見るとそれだけ気合がみなぎっていることが伝わります。対局開始5分前にはリップクリームを塗るルーティーンも欠かしませんでした。
午前8時46分に羽生竜王も入室。こちらはいつも通り自然体な所作で対局に備えます。
振り駒はと金が4枚出て、羽生竜王の先手と決まりました。
個人的には、直近の両者の調子や名人戦にまつわるジンクスなどを総合すると羽生竜王に分があると予想していますが、2年前の名人戦では佐藤八段が4勝1敗と圧倒して初タイトルを獲得しています。羽生竜王との対戦を重ねる中で当時の勝負術が蘇れば、勝敗は分からなくなりそうです。
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