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藤井六段が4連覇を達成した、詰将棋解答選手権出題作品に挑戦してみた

time 2018/03/26

藤井聡太六段が史上初の4連覇を達成した、第15回詰将棋解答選手権チャンピオン戦。大会終了後に出題作品が公開されたので、挑戦してみました。


第15回詰将棋解答選手権チャンピオン戦 第1ラウンド出題作品
第15回詰将棋解答選手権チャンピオン戦 第2ラウンド出題作品

神の領域

前後半で各5問ずつ出題されるチャンピオン戦は、1問10点の100点満点の採点結果と、同点の場合は前後半各90分の制限時間をどれだけ残したかで争われます。

ちなみに、約100名の参加者の中でただ一人全問正解した藤井六段の解答ペースは、以下の通り:

あまりに常人離れしていて、全く参考になりませんね・・・

サービス問題

第1問:

作者:相馬慎一

双玉でとっつきづらい初形ですが、詰む可能性がありそうな筋は限られています。移動合駒の妙手も発見し、約5分で制覇。

第2問:

玉方の逃げ方が多岐に渡る読みづらい配置でしたが、攻め方にとって都合の良さそうな応手から考えていくうちに幸運にも作意と思しき詰め上がりを発見。そこから自信を持って変化手順を一つずつ潰して行き、開始から計20分で完了。

自分でも驚くほど好調なスタートでしたが、詰将棋解答選手権は各ラウンドの後半の問題ほど難易度が上がる傾向があります。その予想通り、ここからが地獄の始まりでした。

ここからが本番

第3問:

と金の守備力が非常に強い初形ですが、それだけに望みがありそうな筋は絞り込みやすく、読み進めるうちにいかにも作意と思われる捨て駒の妙手を発見・・・したのですが、それでも僅かに詰みません。この妙手を成立させるべく色々と工夫を模索しますが、どうしても詰まない変化があり、結局開始から計45分でギブアップ。後で将棋ソフトに変化手順に現れる妙手(▲1五飛)を指摘され、悔しさのあまり思わず頭を抱えました。

第4問:

解き始めてから5分ほどで作意の入り方を発見しましたが、それに対する玉方の受けが見えず、そこから10分もの間どうやっても詰んでしまうように思える詰将棋に悪戦苦闘します。何とか双玉ならではの絶妙の逃れ方を発見しましたが、その先が分からず計70分で投了。

本来なら、最初の90分では第1ラウンドの5問しか見られませんが、ここから残りの20分で第3問を改めて読む気力が湧かず、ズルをして第2ラウンドの第6問へ(^-^;。50分も真剣に考えても解けないような難易度の詰将棋に挑戦したことが最近は無かったので、長編詰将棋を解くためには読みの能力と共に持久力も必要だと痛感しました。

第6問:

各ラウンドの1問目は例年「サービス問題」ということもあり、約5分(開始から計75分)で完了。

第7問:

計90分が経過するギリギリで解けた・・・気がするのですが、2度ある限定合駒のうちの一つが、飛車と金のどちらでも正解のように思えるので、今一つ確信が持てません(汗。

・・・ということで、計90分で(ほぼ)4問正解。大会と同じ条件で180分をフルに使えば第3問は解けていたはず、と大甘に採点すれば、何とか100点満点中50点は取れていたでしょうか(^-^;。管理人の棋力としては上出来です。

ラスボス

ちなみに、運営の方々が「ラスボス」と呼んでいた第2ラウンドの第10問がこちら:

第10問

作者:相馬慎一

上に図面を掲載した第1ラウンド第1問(この問題も「中ボス」クラスの難易度ではありますが)と比べ、同じ詰将棋とは思えないえげつなさですね・・・管理人のレベルでは挑戦する気にさえなれない、まさに「ラスボス」に相応しい面構えです。これを解いてしまった今大会の上位3名もそうですが、このような作品を創造する詰将棋作家の方々の凄さも改めて痛感させられます。

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