2018/10/16
戦後最長手数を更新:420手で持将棋成立、終局は午前4時50分
2月27日に行われた、第31期竜王戦6組、中尾俊之五段vs牧野光則五段の対局は、戦後最長手数となる420手で持将棋が成立しました。
モバイル中継されている将棋の牧野五段ー中尾五段戦、持将棋模様の死闘で、手数が400手!に達しました。戦後の公式戦では最長手数のようです。野球で言えば、延長30回ぐらいになってもまだ終わらない、とでも言えばいいでしょうか。
— 村瀬信也 (@murase_yodan) February 27, 2018
中尾五段と牧野五段の竜王戦、420手で持将棋となりました。
つまり、ここからまたもう一局です。午前10時から引退のかかった将棋を420手も指して、そしてまた、引退のかかった対局を始める。
こんな筋書き、神様以外に誰が書ける?
— 白鳥士郎 (@nankagun) February 27, 2018
中尾五段は事実上引退の懸かった一戦
中尾俊之五段(左)、牧野光則五段 (https://www.shogi.or.jp/)
フリークラス転入後10年目となる中尾五段は、今年度はここまで16勝8敗。10年以内に達成できなければ引退となるC級2組への昇級既定のうち、唯一可能性が残っていたのは「18勝以上かつ勝率6割以上」。本局に敗れると年度内に2局以上対局が組まれる可能性が低いため、事実上引退の懸かった一番でした。
両者は過去にも超長手数の将棋を経験
中尾五段は2017年12月に246手、牧野五段は2014年に343手の将棋を指し、共に勝利しています。本局はそれらをも上回る、戦後最長手数となりました。
牧野五段ー中尾五段戦、持将棋になりました。点数勝負で、1点足りない中尾五段が不屈の闘志で1点をもぎ取り、引き分けに持ち込みました。大変なのはここからで、まもなく指し直し局が始まります。
— 村瀬信也 (@murase_yodan) February 27, 2018
指し直し局は牧野五段が勝利
指し直し局は午前4時50分、100手で牧野五段の勝ちとなりました。事実上の引退が懸かった一局で、異例の超手数の末に深夜に持将棋に持ち込みながら、最後は敗れてしまう・・・勝負の世界とは言え、将棋の神様は何と残酷なのでしょうか。
420手で持将棋が成立した中尾五段―牧野五段戦、指し直し局は午前4時50分、牧野五段が100手で制しました。持将棋局、1点争いの終盤でミスをした牧野五段は「最後の最後に間違えました。ひどすぎた」。両対局者、最後はさすがに疲れた様子でした。お疲れ様でした。
— 村瀬信也 (@murase_yodan) February 27, 2018
コメント
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