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あなたの出身地は?棋士やタイトル経験者が多い県、少ない県

time 2018/03/07

今期三段リーグで昇段を果たした長谷部浩平四段は、栃木県出身者としては初のプロ棋士となりました。現在プロ棋士は約160名、引退棋士や故人も含めると約300人に上りますが、未だプロ棋士が誕生していない県は他にも存在します。


都道府県別の出身プロ棋士数や、タイトル獲得者数を調べてみました。

都道府県別出身プロ棋士数

1位は東京都が断トツで84人、以下大阪(28人)、兵庫(22人)、神奈川(20人)、千葉(18人)と続きます。当然ながら人口が多い大都市が上位を占める結果となったので、人口10万人当たりのプロ棋士数を計算してみます:

人口10万人当たりのプロ棋士数

東京(10万人当たり6.2人)は依然として上位ですが、地図を見ると近畿や中国地方の濃さが目立ちます。升田幸三実力世四代名人(広島)、大山15世名人(岡山)、谷川浩司九段(兵庫)といった名棋士の出身地からは、それぞれ糸谷哲郎八段(広島)、菅井竜也王位(岡山)、稲葉陽八段(兵庫)といった、現在大活躍している若手棋士も多く誕生しています。地方出身者は同郷の棋士が師匠となるケースも多いため、棋士を多く輩出した都道府県からはその後も棋士が生まれやすいようです。

また、将棋が盛んな地として有名な青森や北海道からも、多くのプロ棋士が誕生してます。奨励会は東京と大阪で行われるため、修行時代に例会の度に地方から通うのは大変な苦労だと思われますが、そのようなハンデを乗り越えてプロで活躍しておられる棋士(青森は行方尚史八段や阿部光瑠六段、北海道は屋敷伸之九段や広瀬章人八段など)の姿は、地方の少年少女にとって大いに励みになることでしょう。

一方、九州はプロ棋士がやや少ない県が目立ちますが、2016年1月には福岡で「日本将棋連盟九州研修会」が開設されており、今後は研修会から奨励会入りを目指す子供も増えるかも知れません。佐藤天彦名人(福岡)や深浦康市九段(長崎)といったトップ棋士に加え、もはや芸能人となったひふみんこと加藤一二三九段(福岡)も九州出身で、将棋熱が広がる土壌は十分だと言えそうです。

タイトル獲得者数

タイトル経験者に限ると、急に日本地図に空白が目立つようになります。それもそのはずで、一度でもタイトルを獲得した経験のある棋士は、全体の約1割しかいません。

タイトル戦が地方で行われる際には、立会人や副立会人にその地方にゆかりのある棋士が選ばれることが良くあります。地元の素晴らしい旅館で繰り広げられる最高峰の戦いを間近で見るたびに、自分も同じ舞台に立ちたいという思いを新たにする棋士も多いのではないでしょうか。

プロ棋士が誕生していない県

現在までにプロ棋士を輩出していないのは、岩手、福井、滋賀、島根、山口、佐賀、大分、鹿児島、沖縄の各県です。奨励会員を見ても、これらの県の出身者は残念ながら非常に少ないのですが、唯一山口からは来期が三段リーグ初参加となる徳田拳士三段が誕生しています。

プロが多い都道府県にお住まいの方は、近くに将棋道場や教室がある可能性が高いので、是非足を運んでみて下さい。プロが少ない県の方は、同郷の棋士の成績を追いかけてみると面白そうです。プロがまだいない県の少年少女は、自分が初の棋士になるチャンスです!

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