2018/10/16
藤井聡太六段が2017年度の勝率、勝数、対局数、連勝の4部門で1位となることが確定しました。記録が残る1967年以降、内藤國雄九段、羽生善治竜王に次ぐ3人目の快挙となります。

藤井六段のこれまでの今期成績は59勝11敗、勝率0.843。連勝記録は歴代最多となる29連勝です。
一時は更新が期待されていた、歴代最高勝率(中原誠16世名人が1967年に記録した0.8545)の更新は惜しくも逃しました。
藤井六段の今後の対局は、順位戦最終局(三枚堂達也六段)が3月15日に決まっている他、王座戦二次予選決勝(糸谷哲郎八段)も恐らく月内に行われます。仮に2連勝を収めることが出来れば、最終的な勝率は0.847(61勝11敗)で、歴代3位の記録となります。
ちなみに、羽生竜王は記録4部門独占を過去に4度達成していますが、初めて達成した1988年度の翌年には、何と2年連続4部門独占という偉業を達成し、初タイトルの竜王も獲得しています。今期の大活躍により、藤井六段は上位陣との対戦がさらに増えることが予想されますが、もし来年度も同じような成績を残すことが出来れば、羽生竜王の前例を見る限り1年以内のタイトル獲得が大いに期待できることになります。
藤井聡太六段:「一局一局の積み重ねがこのような結果として表れたことを嬉しく思います。
これからもより良い将棋を指すべく精進していきたいです」佐藤康光会長:「この度の記録四部門全制覇、羽生竜王以来17年ぶりの偉業、誠におめでとうございます。対局の内容も申し分なく、1年間戦い抜いた結果として、今後の大きな自信につながるのではないでしょうか。さらなる飛躍を期待いたします」
羽生善治竜王:「四部門1位は1年間安定をした活躍を維持しないと到達が出来ない記録です。 デビューから29連勝の前人未到の大記録が今回の大きな原動力になった印象です。今後もどのような記録が生まれるか楽しみです」