2018/10/16
19,20日に行われた第76期名人戦第2局は、佐藤天彦名人が羽生善治竜王に快勝し、1勝1敗のタイに戻しました。羽生竜王の積極的な動きに対して佐藤名人が的確に反撃し、中盤以降は相手にチャンスを与えませんでした。
第1局に引き続き、本局でも佐藤名人が終局直後に感想をツイッターに投稿しています。
名人戦第2局羽生竜王戦。序盤から互いに手が難しい展開でした。こちらは居玉の時間が長く、攻められる筋には常に気を遣いました。47手目▲35歩あたりから反撃に。自陣の態勢も整ってはいませんでしたが、待つと仕掛けのタイミングを逸するという判断です。結果的にはこれが良かったのかもしれません。
— 佐藤 天彦 (@AMAHIKOSATOh) April 20, 2018
終盤も△36桂の筋が想像以上に厳しく、自玉の詰みの変化もかなり出てきました。ひとつひとつ読むのは大変でしたが、最後までやり切れて良かったです。また頑張ります。
— 佐藤 天彦 (@AMAHIKOSATOh) April 20, 2018
将棋界における勝者の感想は総じて控えめになる傾向はあるとはいえ、先手が飛車を成り込む形になって以降は殆ど検討が行われないほど先手優勢と見られていた現地控室の見解と比べ、対局者は当然ながら終盤まで警戒を続けていたようです。
名人戦開幕前には羽生竜王有利と見る声が強かったと思いますが、佐藤名人が絶好調期だった2年前の名人戦を彷彿とさせるような完勝を収めたことで、勝負の行方は全く分からなくなりました。第3局以降も激戦が繰り広げられそうです。