2018/10/16
第68期王将戦1次予選、杉本昌隆七段対藤井聡太六段の対戦は、藤井六段が千日手指し直しの末111手で勝ちました。これで公式戦14連勝となり、次局は3月15日にC級2組順位戦で三枚堂達也六段と対戦します。
初の師弟対決は、結果的に藤井六段の快勝に終わりました。1局目は杉本七段の角交換振り飛車から序盤に千日手が成立し、後手番の藤井六段としては不満のない結果に。指し直し局は杉本七段のノーマル四間飛車に対し、藤井六段は居飛車穴熊から後手の無理攻めを咎めて自然にリードを奪います。
杉本七段が△4五飛と勝負手を放った局面。▲同銀は△5七角成、▲3五銀は△4九飛成で途端に難しくなります。
しかしここで藤井六段が▲6八角と上がったのが受けの決め手。後手玉は5五角の王手の筋や端の傷が大きく、これ以上強攻しても先手からの反撃に耐えられない形です。以降は粘る師匠を弟子が冷静に押し切りました。
最近の充実ぶりを象徴するような万全の勝ち方で14連勝目を飾った藤井六段。次の対局は3月15日に、三枚堂六段との順位戦最終局が行われます。既に9連勝でC級2組からの1位通過を決めている藤井六段ですが、三枚堂六段との対戦成績はこれまで0勝1敗ということもあり、来季への弾みをつけるためにも雪辱を果たしたいところです。
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[…] 藤井六段公式戦14連勝!師弟対決に勝利 […]
by 「恩返し」を阻止する難しさ:将棋界の師弟戦にまつわるエピソード | 将棋を100倍楽しむ! 3月 28, 2018 2:37 pm