2018/10/16
第89期ヒューリック杯棋聖戦挑戦者決定戦、三浦弘行九段vs豊島将之八段の対局が本日行われています。

三浦九段は斎藤慎太郎七段、戸辺誠七段、稲葉陽八段を、豊島八段は久保利明王将、鈴木大介九段、阿部光瑠六段を下し、決勝まで勝ち上がって来ました。
三浦九段は勝てば4年ぶりのタイトル挑戦となります。2016年には将棋ソフト不正疑惑騒動の冤罪により、技術的なブランクに加え精神的なハンデも背負わされましたが、昨年度は6割を超える勝率で改めて実力を示しました。棋聖戦は22年前に当時の羽生七冠から初タイトルを奪取した棋戦でもあり、久々の大舞台への想いは強いはずです。
豊島八段は昨年度前半に8割を超える爆発的な勢いで勝ちまくったものの、3月に王将戦と順位戦プレーオフが重なる超過密日程に泣かされ、大一番での惜敗の印象が強く残る一年となってしまいました。しかしこの両棋戦での敗退後は7勝1敗と再び勝ち続けており、王位戦や竜王戦でもタイトル挑戦が視野に入る位置まで勝ち進んでいます。通算勝率の高さからは未だにタイトル経験がないことが不思議な棋士ですが、過去4度のタイトル挑戦では羽生竜王と久保王将にそれぞれ2度ずつ敗れています。5度目の正直への挑戦権を得ることが出来るでしょうか。
豊島八段は9時25分というかなり早い時間に対局室へ入室しました。三浦九段も9時42分には入室しましたが、豊島八段の姿を見て気合を感じたのではないでしょうか。
振り駒の結果、三浦九段の先手と決まりました。
過去の対戦成績は豊島八段の12勝4敗。意外な大差がついていますが、2017年以降は2勝2敗の接戦となっています。