2018/10/16
第59期王位戦挑戦者決定戦、羽生善治竜王vs豊島将之八段の対局が本日行われています。
菅井竜也王位への挑戦権を懸けた大一番。両者共にリーグ戦で1敗は喫したものの、全体的な内容では抜群の安定感を発揮して順当に勝ち上がった印象でした。特に豊島八段は公式戦が少ない4~5月だけでも早くも12局(9勝3敗)もの対局が付くなど、相変わらずの過密日程の中でも高勝率を維持しています。
一方の羽生竜王は今年度はここまで4勝5敗と、ここへ来てやや負けが目立っています。敗戦の内訳は名人戦(佐藤天彦名人)、深浦九段、木村九段とトップ棋士ばかりではありますが、本局に勝って流れを変えたいところでしょう。
二日後に開幕する棋聖戦の前哨戦にして、豊島八段にとっては3月の超過密日程の末に力尽きた順位戦の雪辱戦。昨年度は菅井王位に圧倒された羽生竜王が一年での王位奪還を目指す戦いでもあり、絶好調の豊島八段が悲願の初タイトル獲得へ向けて今年3度目の挑戦権を狙う一番でもあります。各棋戦で勝ち続けている超一流棋士同士の一戦らしく、本局には様々な意味合いが含まれており、挑戦者決定戦に相応しい好カードとなりました。
振り駒の結果、羽生竜王の先手となりました。近年の豊島八段は序盤は研究範囲内であればかなりの早指しで飛ばす傾向があり、早い時間帯から勝負所を迎える可能性もあります。
過去の通算成績は羽生竜王の12勝9敗。