2018/10/16
2月18日に放送された「情熱大陸」で、囲碁の井山7冠との対談の中で羽生竜王がカド番に関して語っておられました。
「私自身いくつかタイトルを持っていた時代、1年中カド番という時期、1年に10回くらいカド番を迎える年とかあったんですね。この一局負けたらタイトルを失う、というのが1年に10回くらい続いてくると、慣れてくるんですね(笑)。だから私、お相撲さんでカド番の大関の気持ちとかすごく良く分かるんですよ。でも、だんだんそういう状況とかピンチに慣れてくるというのも、結構大事なことだと思っていて、慣れてくると必要以上に緊張することもないですし、普段通りにできるようになると思います」
(「情熱大陸 羽生善治×井山裕太」)
ここ一番の対局で無類の強さを発揮されるイメージが強い羽生竜王ですが、過去のデータからもそれが裏付けられるので、ご紹介します。
タイトル戦に強く、大一番にはさらに強い羽生竜王
羽生竜王のタイトル戦の通算成績は404勝236敗、勝率63%です。さすがに通算勝率と比べると1割近く下がりますが、それでも驚異的な数値です。
この中で、「敗れるとタイトル戦敗退」という、カド番もしくは最終局の成績は以下の通りです:
カド番、もしくは最終局までもつれ込むと言うことは、羽生竜王の勝率からすると苦戦を強いられた相手との対戦だということになります。しかし、これらの対局での勝率は67%と、何とタイトル戦通算勝率よりも高くなっています。
トーナメント棋戦の決勝戦を見ると、羽生竜王の勝負強さはさらに際立っています:
トーナメント決勝の勝率は驚異の8割弱
トーナメントを勝ち進んできた強敵達を相手に戦う決勝戦で、通算勝率をも上回る8割近い勝率を残されています。凄すぎますね(^-^;
やはり羽生竜王が語っておられるように、タイトルが懸かるような大勝負を経験することは、将棋の世界では特に重要だということでしょうか。
コメント
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