2018/10/16
6月4日:羽生善治竜王vs豊島将之八段
王位戦挑戦者決定戦
菅井竜也王位への挑戦権を懸けた大一番。両者共にリーグ戦では1敗は喫したものの、全体的な内容では抜群の安定感を発揮して順当に勝ち上がった印象でした。特に豊島八段は王将戦、棋聖戦に続き今年早くも3度目となる挑戦を狙っており、公式戦が少ない4~5月だけでも早くも12局(9勝3敗)もの対局が付くなど、相変わらずの過密日程が続いています。
一方の羽生竜王は今年度はここまで4勝5敗と、ここへ来てやや負けが目立っています。敗戦の内訳は名人戦(佐藤天彦名人)、深浦九段、木村九段とトップ棋士ばかりではありますが、6月はこの後も棋聖戦や名人戦で大勝負が続くだけに、本局に勝って流れを変えたいところでしょう。
過去の通算成績は羽生竜王の12勝9敗。
6月5日:藤井聡太七段vs石田直裕五段
竜王戦5組決勝
決勝トーナメント進出を懸けた一戦。藤井七段は年明け以降は22勝2敗と爆発的な勢いで勝ち続けており、特に持ち時間5時間以上の対局(順位戦、竜王戦、王座戦)では昨年の竜王戦で佐々木勇気六段に29連勝を止められて以降は一度も負けていません。昨年のような国民的フィーバーを今年も竜王戦で巻き起こすことは出来るでしょうか。
両者は公式戦初対局となります。
6月6日:羽生善治竜王vs豊島将之八段
棋聖戦第1局
2日前に王位戦挑戦者決定戦で戦ったばかりの両者が棋聖戦でも激突します。豊島八段は対羽生戦の通算成績では決して大きく負け越しているわけではないにも関わらず、2度のタイトル戦、2度のトーナメント準決勝、そして昨年度の順位戦プレーオフと、大舞台ではことごとく苦渋を味わって来ました。自身5度目のタイトル挑戦となる棋聖戦で、今度こそその実力に相応しい栄冠を手に入れることが出来るでしょうか。
ちなみに、棋聖戦第1局は今年も例年通り淡路島で行われますが、10連覇中の羽生棋聖は昼食にきつねうどんを頼まれることが毎年恒例になっています。今年も「きつねうどん」定跡が続くのかどうかも密かな注目点です。
過去の通算成績は羽生竜王の12勝9敗。